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介護保険を利用するにはケアマネジャーが必須?仕組みや役割を解説

2026.03.16

介護が必要になったとき、大きな支えとなるのが介護保険です。

しかし、「介護保険を使うには、どうすればいいの?」「利用できるサービスって何があるの?」と疑問を感じる方も少なくありません。

介護保険をスムーズに、そして安心して利用するためには、ケアマネジャー(介護支援専門員)の存在が欠かせません。

本記事では、介護保険におけるケアマネジャーの役割や必要性、介護保険を利用する流れまで、くわしく解説します。

介護保険制度におけるケアマネジャーの役割とは?

ケアマネジャーは「介護支援専門員」とも呼ばれており、介護サービスにおいて重要な役割を持ちます。

まずはケアマネジャーが介護保険制度の中でどのような役割を担っているのか、整理していきましょう。

介護保険制度におけるケアマネジャーの位置づけ 

ケアマネジャーは介護保険で、利用者とサービス事業者をつなぐ橋渡し役として位置づけられます。

介護保険は、利用者が自分で自由にサービスを選べるのが基本ですが、実際には制度やサービス内容が複雑です。

そのため、専門的な知識がないと適切なサービスを選ぶのは難しいといえます。

ケアマネジャーは利用者の状態や支援内容を整理し、適切にサービスが受けられるための調整を行います。

つまり、ケアマネジャーは支援が必要な方に必要な介護保険サービスを提供するためのコーディネーターなのです。

介護保険サービスでのケアマネジャーの主な役割

介護保険サービスでのケアマネジャーの業務は幅広く、主に以下の内容が含まれます。

介護保険サービスでのケアマネジャーの主な役割
・利用者の状況確認
・ケアプランの作成
・介護サービス事業者との連絡・調整
・利用者や家族の相談支援

介護保険で介護サービスを利用するためには、介護計画を記したケアプランの提出が必要です。

ケアマネジャーはケアプランの作成に長けており、利用者や家族の状況や希望から必要なサービスを選定し、利用を開始するまでサポートします。

また、介護サービスが始まった後も定期的に利用者を訪問し、家族の相談にも乗ってくれます。

介護保険の仕組み

介護保険制度は40歳以上の国民が介護保険料を納め、介護が必要になった時にサービスが利用できる仕組みです。

ただし、介護保険を利用できる人や条件が決まっており、誰でも使えるわけではありません。

介護保険の利用対象者や介護保険で利用できるサービスを、分かりやすく解説します。

介護保険が利用できるのは要介護・要支援者

介護保険サービスの利用対象者は、「要介護認定を受けた人」または「要支援認定を受けた人」だけです。

また、利用者の年齢によって、利用できる条件が以下の通り異なります。

年齢利用条件
65歳以上(第1号被保険者)要介護または要支援認定を受けている
40~64歳以上(第2号被保険者)16種類の特定疾病で要介護・要支援認定を受けている

65歳以上の方には、65歳の誕生日までに「介護保険被保険者証」が届きますが、要介護・要支援認定を受けなければ実際には利用はできません。

また、40歳~64歳までの方は厚生労働省が定める「16種類の特定疾病」によって、要介護・要支援認定を受けている場合のみ利用できます。

介護保険で利用できる主なサービス

介護保険では在宅介護から施設介護まで、幅広いサービスが利用できます。

介護保険で利用できる主なサービスをまとめました。

カテゴリ主なサービス内容
在宅介護訪問介護の利用訪問看護の利用通所介護の利用リハビリテーションの利用ショーステイの利用福祉用具の貸与・購入支援住宅改修支援 など
施設介護介護施設(介護老人福祉施設・介護老人保健施設・介護医療院など)の利用 など
介護予防・生活支援介護予防型訪問サービス介護予防型通所サービス基準緩和型通所サービス など

数ある介護保険サービスの中から、利用者に合わせたものを選び、実際に利用できるよう施設や事業者への申し込みや連絡を行うのも、ケアマネジャーの大切な仕事です。

介護保険の利用でケアマネジャーが必要な理由

介護保険は「ケアマネジャーがいないと絶対に使えない」わけではありません。

しかし、実際にはケアマネジャーにサポートしてもらうのが一般的です。

介護保険サービスの利用において、ケアマネジャーが必要な理由を解説していきます。

ケアマネジャーなしでも介護保険は利用できるが例外的

介護保険サービスの中には、ケアマネジャーを通さなくても利用できるものがあります。

例えば、福祉用具購入や介護のための住宅改修などは、本人や家族が直接申請して利用できます。

しかし、訪問介護や施設介護などを利用する場合は、ケアプランの提出が必須です。

ケアプランは自分でも作成できますが、介護サービスや事業者を選定したり、やり取りしたりするには、専門的な知識や労力が必要になります。

ケアマネジャーは利用者にあった介護サービスに関する知識を持ち、地域の事業者とも連携しているので、スムーズにケアプランを作成してくれます。

結論として、現実的にはケアマネジャーなしで介護保険を使うのは難しいといえるでしょう。

要介護認定ならケアマネジャーに頼むのがベスト

要介護1〜5に認定された場合、居宅介護支援事業所のケアマネジャーが担当してケアプランを作成します。

また、施設介護を利用するなら、施設に所属するケアマネジャーがケアプランの作成を行います。

要介護認定で利用できる介護サービスは多いため、まずは担当のケアマネジャーを決めて、要介護認定の申請手続きから介護サービスの利用開始までサポートしてもらうのがおすすめです。

要支援なら地域包括支援センターに相談する

要支援1・2に認定された場合は、地域包括支援センターに所属するケアマネジャーがケアプランを作成します。

地域包括支援センターでは要介護や要支援に関する手続き・相談ができるので、まずは足を運んでみてください。

介護保険でケアマネジャーを利用するメリット

介護保険でケアマネジャーを利用するメリットをくわしく解説します。

要介護・要支援認定の申請からサポートしてもらえる

要介護認定や要支援認定を受けるには、お住いの地域の介護保険課や福祉健康センターが窓口となります。

ケアマネジャーに相談すれば、申請の手順や必要なもの、認定調査の立ち会いなども対応してもらえる場合があるので、初めての方も安心できます。

専門的な知識でケアプランを作成してくれる

ケアマネジャーは介護保険サービスの専門家として、利用者の状態をしっかりと把握し、家族とも面談した上で最適なケアプランを作成してくれます。

介護で必要なサービスや利用すべき事業者は症状や状態によって異なるため、自分たちだけでケアプランを作成するのは時間的にも身体的にも大きな負担になります。

ケアマネジャーに任せることで、必要なサービスを確実に、最適な形で利用できるのは大きなメリットです。

医療機関や施設との橋渡しをしてもらえる

複数の介護サービスを利用する場合、曜日や時間によっては重なったり、送迎が難しかったりすることもあるでしょう。

ケアマネジャーがいれば、各事業者に連絡をして時間等の調整も行ってもらえます。

また、利用している事業者を変更したい場合も、自分で交渉する必要がなく、ケアマネジャーが代行してくれます。

本人だけでなく家族への支援も担う

介護はご本人だけでなく、サポートをするご家族にも大きな負担がかかります。

身体的・精神的負担や仕事と介護との両立など、ご家族が抱える悩みも少なくありません。

ケアマネジャーはご本人だけでなく、ご家族の悩みや不安にも寄り添い、負担を軽減するためのサービスを提案してくれます。

また、家族が介護を一人で抱え込み孤立化するリスクも、ケアマネジャーが定期的に訪問することで解消につながります。

ケアマネジャーに依頼する費用は0円

ケアマネジャーに依頼する費用は介護保険から全額支払われるため、利用者の自己負担額は0円です。

ケアプランの作成や定期的な訪問、家族への相談対応など、すべてが無料で利用できるので、気軽に依頼するのがおすすめです。

ケアマネジャーと介護保険を利用する流れ

ケアマネジャーに依頼して介護保険サービスを利用する流れは、主に以下の通りです。

ケアマネジャーと介護保険を利用する流れ
1.要介護認定の申請をする
2.介護状態の調査後に認定結果が出る
3.ケアマネジャーを選ぶ
4.ケアプランを作成する
5.ケアプランに沿ってサービスを利用する

初めて介護保険を利用する方でも分かりやすいように、ひとつひとつ説明していきます。

1.要介護認定の申請をする

介護保険サービスを利用するために、まずはお住いの市区町村の介護保険課などで要介護認定の申請をしましょう。

介護認定の申請はご本人だけでなく、ご家族やケアマネジャーなどが代理で行えます。

申請時には以下のものを窓口に持参しましょう。

要介護認定の申請に必要なもの
・要介護認定申請書
・主治医意見書介護保険被保険者証(65歳以上の場合)
・医療保険証(40~64歳の場合)
・印鑑
・本人確認書類

主治医意見書は医師に介護が必要であることを証明してもらう書類で、主治医に依頼すれば無料で作成してもらえます。

また、要介護認定の申請に関して手数料などはかかりません。

2.介護状態の調査後に認定結果が出る

要介護認定の申請を行うと、認定のための調査が行われます。

調査の主な内容としては、調査員が自宅を訪問してご本人の身体機能や日常生活の動作、認知機能などを確認します。

その後、認定調査と主治医意見書を基に介護認定審査会にかけられ、判定結果が決定する流れです。

一般的には、介護認定の申請から判定結果が届くまで約30日程度が目安です。

3.ケアマネジャーを選ぶ

要介護状態であると認定されたら、ケアマネジャーを見つけるために地域包括支援センターに相談しましょう。

要介護の場合は、地域の居宅介護支援事業所のリストがもらえるので、自分で利用しやすい事業所に連絡をします。

ケアマネジャーは介護生活において重要な役割を担うので、面談をしてご本人やご家族との相性を確認した上で決めると安心です。

また、要支援の場合は、地域包括支援センターがそのまま担当窓口となり、ケアプランを作成してもらえます。

4.ケアプランを作成する

ケアマネジャーが決定したら、状態や希望を確認した上で利用者さんに合ったケアプランを作成します。

また、訪問介護やデイサービス、福祉用具のレンタルなど、必要なサービスの調整や連絡なども行ってもらえます。

5.ケアプランに沿ってサービスを利用する

ケアプランが完成したら自治体に提出して、介護サービスの利用が始まります。

サービスの利用を開始した後も、ケアマネジャーは継続してサポートをしてくれます。

定期訪問や相談なども行うので、気になることがあれば気軽にケアマネジャーに伝えましょう。

介護保険とケアマネジャーに関するよくある質問

介護保険とケアマネジャーの関係や利用方法について、よくある質問にお答えします。

初めて介護サービスを利用する方や、ケアマネジャーの必要性に疑問がある方など、不安があるならぜひ確認してみてください。

介護保険を利用できるのはどんな人?

介護保険サービスを利用できるのは、要介護認定・要支援認定を受けた人だけです。

基本的には65歳以上が介護保険の対象ですが、40歳以上でも特定疾病がある方は認定を受けることで利用が可能になります。

介護保険はケアマネジャーがいないと利用できない?

介護保険は福祉用具の購入や住宅の介護リフォームなど一部のサービスを除き、利用するにはケアプランが必要です。

ケアプランは自分で作成するのは難しいので、ケアマネジャーに頼むのが現実的です。

ケアマネジャーは複数のサービス事業者との調整や連絡も行うので、ご本人やご家族の負担が軽減できます。

ケアマネジャーはどこで探せる?

ケアマネジャーは、基本的に居宅介護支援事業所に所属しています。

居宅介護支援事業所は、地域包括支援センターや市区町村の介護保険窓口などから紹介してもらえます。

ケアマネジャーがケアプランを作成する費用は?

ケアマネジャーの報酬は介護保険から給付されるため、ケアプランの作成料金をはじめ、費用は一切かかりません。

介護保険サービス利用後にケアマネジャーは変更できる?

介護保険サービスの利用開始後に、ケアマネジャーの変更は可能です。

ケアマネジャーは介護生活において重要な役割を持ち、長く付き合うことが多いため、不満がある場合は事業所に伝えて変更してもらいましょう。

介護保険を利用するなら、まずケアマネジャーに相談するのがおすすめです

介護保険は利用できるサービスや手続きが多く、初めての方には分かりにくい部分もたくさんあります。

ケアマネジャーは介護保険の専門家として、要介護認定の申請からケアプランの作成、介護サービス開始後のフォローまで、すべてをサポートしてくれます。

「介護保険を使いたいけど、何から始めればいいか分からない」「どのサービスを使うのが最適?」とお悩みなら、まずはケアマネジャーに相談してみることをおすすめします。

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